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2014年4月17日木曜日

日本語論・・その一: 『閉ざされた言語・日本語の世界』

戦後の日本が置かれた思想状況の閉鎖性については、江藤淳の『閉ざされた言語空間』が発表されてから20年たって、漸くその依って来たる遠因が占領国によるWGIPと日本国内の反日勢力によるその再生産であることが、広く認識されるようになってきましたが、それにしても、なぜ当の米国ですら予想もしなかったほど自虐史観が猛威を振るっているのかについては、的確に説明してくれる論者が見当たりません。

ところが、先日、散歩先のコーヒー店で時間を潰すのに適当な本が無いかなと自室の本棚を物色しているうちに、これ等の疑問に見事に答えてくれている本を見つけました。
ここ2日ほどコーヒー店で2時間近く暗くなるまで読みふけり、半分くらい読了しましたが、将に目から鱗が落ちるというより、濃霧の中から突然抜け出したような気持ちになりました。
この本は、勿論、以前読んでそれなりの感銘を受けていた筈ですが、日本対諸外国の係わりが抜き差しならない状況に到った今読み返すと、これこそ今日の日本人にとって必読の教養書だと確信しました。

要旨だけでも紹介したい気持ちは山々ですが、もう少し熟読して咀嚼しないと的確な説明が出来そうにありませんので、取り合えず、書名と著者だけ紹介しておきますので是非ご自分で購入されるか、図書館で借り出してお読みになることをお薦めします。
外国と何らかの係わりのある方、国際問題に何らかの関心のある方には、最優先でお読みいただきたいと思います。

『閉ざされた言語・日本語の世界』 1975 新潮選書
著者:鈴木孝雄
慶大言語文化研究所教授
慶大医学部から文学部に移り、英文科を卒業。
言語現象を厳密な自然科学的研究対象としてみなすだけではなく、言語を人間の生き方や思想、文化と密着したものとして扱う氏の言語学は、近年各分野から注目されている。

3 件のコメント:

  1. 日本語論・・その二: 「振り仮名」一掃の愚
    https://byoshonikki.blogspot.jp/2014/04/blog-post_20.html

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  2. 日本人の自虐史観の根っ子は更に大正教養派に遡るという小堀桂一郎氏の指摘は瞠目に値します。
    http://byoshonikki.blogspot.jp/2017/10/blog-post_20.html#jigyakusikan

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  3. ここ1~2年前から日本語を学習する外国人が日本人的な考え方をするようになるということが話題になっています。仏語で日本かぶれという意味でtatamiser(たたみぜ)という言葉が出来たそうですが、小林教授は、これを「たたみぜ効果」と呼んで、積極的な意義を強調しています。人称代名詞や敬語・丁寧語を使いこなすうちに自然とひとに配慮するようにならざるを得ないというわけです。

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