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2010年11月19日金曜日

急性A型大動脈解離からの生還2周年

今日で急性A型大動脈解離(acute type A aortic dissection)から生還して2周年目を迎える。 発症したのが2年前の今日午前9時ごろだったというから、確かに2年前の今朝、丁度今頃、我が家はパニック状態だったのだろう。 だろうと言うのは、私自身に前後の記憶が全くないからだ。 それは前にも書いた。

この間の妻子の筆舌に尽くしがたい辛苦と看病にについても、2010.2.6  看病=菩薩行 に書いた。 改めて妻が主治医に言ったという 『 ・・・生まれたばかりの子供を育てるつもりで、2年間は覚悟しています・・・ 』 とかいう言葉の重みを実感する今日この頃である。 我ながら未だに可愛げのない嫌味な親父であるが、感謝の気持ちだけは忘れたことはない。

というわけで、先週末から体調の如何にかかわらず、毎日一時間くらいの散歩に出かけることにした。 "体調の如何にかかわらず" と言う以上、これまでとても無理だろうと思っていた状態でも、とにかく支度をして "しゃにむに" 出かけている。 主治医に言わせれば "命に別状のある" 状態ではないそうだが、それでも不安を感ずるのが "鬱病" の "鬱病" たる所以らしい。 "心頭滅却" には程遠い心境だが無理やり強行している。 とにかく、ケーニヒスべルクの Kant を見習って毎日時計のように昼になったらトボトボと散歩に出かけることにして1週間経つが、気候がよい所為か今の所続いている。 当然のことながら、 "飼い犬" と同じで "ご褒美の餌" (はやり言葉で言えばインセンティヴ)が欠かせない。 一つは公園で小さな子供たちの元気な姿を見ることだ。 幸い怖がられることもないので楽しみにしているが、時には誰もいないことがある。 そのため、家を出るとき 500円玉 か 1000円札 を一枚貰っておき、行き先の喫茶店で ホットドッグ などをもぐもぐと30分かけていただくことにしている。 周囲の客が変な顔ををしているかもしれないが、"何かまうものか"、"こっちは病人様だ!"
それにしても、何のためにこうまでして生き延びる必要があるのかと言う疑問は一向に去らない。 因果な性格ではある。

1 件のコメント:

  1. よき告白録です。カント先生とならんで歩を進めてください。

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